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休止中の高千穂神楽(観光向けの神楽)7月1日より再開予定

Posted morimori / 2020.06.25 Thursday / 07:00


 高千穂町観光協会は、新型コロナウイルス感染拡大を受け、3月5日より約4ヶ月間公演を休止していた、「高千穂神楽」を、7月1日に再開すると発表、6月25日の宮崎日日新聞に記事が掲載されておりました。

再開に当たっては、公演を担う町内15の神楽保存会や旅館組合などと協議を重ね、同協会が今月22日の理事会で決定したとのこと。

以下の感染対策を行うとの事です。

  • 1公演当たりの入場者数を最大100人程度に制限し、一人につき1畳以上のスぺーースを確保。
    (追記:高千穂町観光協会サイトによると、町内宿泊利用者優先との事)
  • 入場者にはマスク着用と手の消毒を求め、検温時に37.5度以上の熱があれば入場を断る。
  • 換気や空間除菌、室内消毒を行う。
  • 奉仕者(ほしゃ・神楽の舞い手)は客席に降りず観光客との接触を避ける。


以下は、ほぼ満席(300人)の時の状況、300人入るとかなり密状態です。今回の対策で最大100人程度に制限するとのことです。椅子席なら間を空ける処置がとれますが、現状、畳敷きのフリー座席なので、マーキングなど何かしら区分を設けるのかも知れません。

観客100人になるような時期が早く来ればよいのですが・・・

高千穂神楽(毎夜披露される観光神楽)
高千穂神楽 ほぼ満席(300人)の時の写真


高千穂神楽(毎夜披露・観光向けの神楽)

「高千穂神楽」は、毎夜、高千穂神社にある神楽殿で有料(大人1000円)で1時間程披露されている観光客向けの神楽のことです。
集落の夜神楽を、観光客にも楽しんでもらおうと、昭和47年10月1日、高千穂神社神楽保存館(神楽殿)にて、神楽の披露を始めました。
毎夜8時より開催されるこの「高千穂神楽」は、高千穂観光アイテムの一つとなり、GWやお盆休みなどは、2回公演を行う程です。

時間 :20:00〜21:00まで(1時間)
内容:
(1)手力雄たぢからおの舞
(2)鈿女うずめの舞
(3)戸取ととりの舞
(4)御神体ごしんたいの舞
※夜神楽三十三番より代表的な4番をピックアップ、時間も短縮されたダイジェスト版です。

拝観料:
1人 1,000円
※団体割引20名以上1人900円
※小学生まで無料

詳細は当サイト内WebPageをご覧ください。
  高千穂神楽



「高千穂神楽」は、見どころの4番をダイジェスト版で

披露される神楽は、日向神話、天岩戸開きにまつわる 手力雄たぢからおの舞、鈿女うずめの舞、戸取ととりの舞の3番と、イザナギノミコトとイザナミノミコトが酒作りをユーモラスに演じる御神体ごしんたいの舞 以上4番です。

手力雄たぢからおの舞

手力雄命(たぢからおのみこと)が、天照大神が隠れている天岩戸を探し当てるところをあらわした舞です。
鈴と紅白の岩戸幣を持ったこの舞は、静と動の折り合いが見事に調和した神楽舞いです。

高千穂神楽(観光神楽)手力雄(たぢからお)

以下は、以前当方がYoutubeにアップした動画です。

鈿女うずめの舞

天鈿女命(あめのうずめのみこと)
天の岩戸の所在がはっきりしたので、岩戸の前で面白おかしく舞い、天照大神を岩戸より誘い出そうとする。
この天鈿女命の、天岩戸の前での舞いが、神楽の起源という説もあります。

高千穂神楽(観光神楽)鈿女(うずめ)

戸取ととりの舞

戸取明神 (手力雄命) 天岩戸を開き、天照大神に再び出て頂く。これで又世の中に光が戻る事となる。

高千穂神楽(観光神楽)戸取り

御神体ごしんたいの舞

伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)二神による国産みの舞といわれるが、本来は新穀感謝祭(新嘗祭・にいなめさい)を祝うために男女の神が新穀で酒をつくり、神前に捧げるお神楽で「酒おこしの舞」ともいわれる。

高千穂神楽(観光神楽)御神体

対策の一つに"奉仕者ほしゃ(神楽を舞う方)は客席に降りず観光客との接触を避ける。"とありましたが、この「御神体の舞」でイザナギ、イザナミが観客席を降りて行き、抱き着いたりするシーンの事です。

これは県下の夜神楽に必ずある「かまけ」要素でもあり、会場が一番盛り上がる場面なので、無くなるのはとても残念ですが、今は、「密」の排除という意味で致し方ないです。

高千穂神楽(観光神楽)御神体


高千穂神社神楽殿


高千穂神社神楽殿

神楽保存館が高千穂神社につくられたのは昭和47年4月15日のことである。
起工式は前年の1O月21日坂本来町長や飯干敬太郎同神社総代をはじめ地元関係者約三十人が出席して開かれた。
高千穂神楽が国の重要無形民俗文化財に指定されながら、中心部の神楽保存館が古くなっていたため、観光協会が改築することにしたのである。
伝統ある高千穂神楽を正しく後世に伝えるための後継者育成と研修、さらに一般公開の観覧のために総工費七百九十万円をかけて木造神明造り約二百平方メートルの神楽保存館が完成した。
この建設には町負担以外に旭化成、同神社などから多額の浄財が寄せられた。
そしてなによりも、高千穂の観光に大きく寄与しているのは、昭和47年10月1日から神楽保存館で毎晩1時間の夜神楽が年中公開されるようになったことである。
この年、国鉄高千穂線が開通し秘境ブームもあって前年より十万人も上同る七十万人の観光客が訪れ年々増大の傾向にあった。
宿泊客に「夜の観光」を楽しんでもらうことと、シーズンオフの解消をめざして夜神楽の年中公演が始められた。
当時の料金は一人百円。学生団体に限り六十円。神楽の団体貸切は五千円であった。
平成三年、高千穂町観光協会発刊・高千穂町観光史より





「高千穂神楽」の意義

 夜神楽好きな方で、集落で神楽の奉納を見てほしいという想いから、観光向け神楽を否定する方も一部いらっしゃいますが、「高千穂神楽は」町内15の保存会が交代で披露しており、保存会の運営費ともなり、神楽活動にも活用され、また、多くの方の前で披露することは、神楽を後継している方の励みの一つにもなっているとのことです。

私は、多くの方が、宮崎に脈々と伝わる貴重な宝「神楽」に興味を持って頂くという意味でも「高千穂神楽」には大きな意義があると思います。
実際、私はこの「高千穂神楽」を見たのがきっかけで、神楽に興味を抱き、高千穂の夜神楽をはじめ県下の夜神楽に足を運ぶようになりました。

東京では、昨日55人の感染者が確認されたとか、なかなか収まらない実情のようです。
感染対策をしっかりとって、「高千穂神楽」を続けて頂きたいです。

参考まで、高千穂神楽の拝観料での年間収益は 約3,348万円(近年の実績)との事。
今年は大幅に落ち込むものと思われます。

当サイト内 関連ページリンク

 宮崎の神楽


7月1日再開初日は、秋元神楽保存会が担当、観客は27人だったようです。 

県内TV局のローカルニュース動画(一定期間掲載後リンク削除)

  • 高千穂神楽が4か月ぶりに再開(NHK宮崎)
  • 4か月ぶりに高千穂神楽が再開(MRT)
  • 約4カ月ぶりに再開 高千穂神楽 宮崎県高千穂町(UMK)


 


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