宮崎市鎮座 田元神社 春祭り 「倭の大蛇」八岐大蛇(やまたのおろち)
Posted morimori / 2025.03.10 Monday / 23:06
田元神社 令和7年 春祭り
令和7年3月9日、田元神社で春祭り 祈念祭がとり行われました。
午前9時より神事が行われた後、巫女舞、獅子舞、神楽等がお昼前頃まで奉納されました。
田元神社(たもとじんじゃ)は 宮崎市大字本郷南方に鎮座
御祭神は
- 木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
- 彦火々出見命(ひこほほでみのみこと)
- 豊玉姫命(とよたまひめのみこと)
- 豊玉彦命(とよたまひこのみこと)
田元神社 令和7年 春祭り
田元神社 令和7年 春祭り (木花開耶姫命)
昨年夏 田元神社の風鈴回廊の事をブログで紹介した事がありますし 地元テレビニュースなどでも良く紹介されるので、宮崎県内の方はご存じの方もいらっしゃるかも知れませんね。
田元神社は、県道 中村木崎線沿いにあり 宮崎空港に入る交差点の少し南側に位置。
神楽は、春の祈年祭(春祭り)、秋の新嘗祭で「本郷神楽」が奉納されております。
今回の神楽は地元の「本郷神楽」が 奉者舞 杵舞を奉納、別の交友する神楽団体よより「倭の大蛇」八岐大蛇(やまたのおろち)の奉納もありました。
今回、この「倭の大蛇」八岐大蛇(やまたのおろち)の様子を少し紹介します。
以前は、午後まで多くの神楽番付がありありましたが、今回は、奉仕舞・巫女舞・獅子舞・倭の大蛇・杵舞が奉納され、お昼前には終えました。
今回 春祭り(祈年祭)神楽・獅子舞などの様子をWebPageに掲載しておりますので、以下をご覧ください。
➡ 宮崎市鎮座 田元神社 令和7年 春祭り祈念祭
「倭の大蛇」八岐大蛇(やまたのおろち)
田元神社 春祭り 倭の大蛇
神楽では・・「倭の大蛇」もありました。
素蓋鳴命(スサノオノミコト)が八岐大蛇(やまたのおろち)を退治する派手な神楽の一部です。
八岐大蛇は「出雲神話」、出雲系の神楽「石見(いわみ)神楽」などでは定番中の定番、大変人気のあるの神楽ですが、宮崎県内の神社でこういった神楽を見られるのは貴重です。
本来は、神話に準じて前半に、櫛名田姫(クシナダヒメ)や、足名椎(アシナヅチ)と手名椎(テナヅチ)なども出て来るストーリー展開なのですが、今回は時間の関係ででしょうか、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治する場面から、オロチ退治の見どころを中心に披露されました。
出雲系 素蓋鳴命(スサノオノミコト)の神楽
出雲系の神楽は、宮崎県内で、舞われることはあまり無く、「蛇切り」(綱切・綱神楽)あたりの番付で 素蓋鳴命(スサノオノミコト)が、大きな藁の縄を切る番付に登場したり、牛頭天王=素蓋鳴命の番付があったりしますが、
神楽での神歌に 「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を」などが登場する位で、やはり日向神話の土地柄か、出雲神話の印象は薄いのが実情のようです。
そんな中で、熟練された舞・演舞・採り物・出し物・道具や、楽(演奏)・・・。
太鼓に締太鼓が加わるのも宮崎県内の神楽にはないものも新鮮、舞は女性が活躍しているようです。
田元神社 春祭り 倭の大蛇
田元神社 春祭り 倭の大蛇
田元神社 春祭り 倭の大蛇
2017年 神社近くの本郷地区「まつり本郷」での「八岐大蛇(やまたのおろち)」
以前 2017年 神社近くの本郷地区で毎年開催される「まつり本郷」での「八岐大蛇(やまたのおろち)」で は 2頭の大蛇と クシナダヒメなども登場するストーリー「完全版 」で、大蛇から火花状のものを吹き出すシーンも見かけました。櫛名田姫(クシナダヒメ)
手名椎(テナヅチ)足名椎(アシナヅチ)
八岐大蛇(やまたのおろち)
火を吐く八岐大蛇(やまたのおろち)
ご存じの方も多いとは思いますが、ヤマタノオロチについて 神話のおさらいを・・
ヤマタノオロチ 出雲神話
高天原を追放された素蓋鳴命(スサノオノミコト)は、出雲国の肥河の上流の鳥髪に降り立った。箸が流れてきた川を上ると、美しい娘を間に老夫婦が泣いていた。その夫婦は大山津見神(オオヤマチツミノカミ)の子の、足名椎(アシナヅチ)・手名椎(テナヅチ)であり、娘は櫛名田姫(クシナダヒメ)といった。
夫婦の間に娘が8人いたが、年に一度、高志から八岐大蛇(ヤマタノオロチ)という8つの頭と8本の尾を持った巨大な怪物がやって来て娘を食べてしまう。今年も八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の来る時期が近付いたため,最後に残った末娘の櫛名田姫姫も食べられてしまうと、泣いていた。
素蓋鳴命は、櫛名田姫との結婚を条件に、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を請け負った。
まず、素蓋鳴命は櫛名田姫を櫛に変えてしまい、自分の髪に挿した。そして、足名椎と手名椎に、7回絞った強い酒(八塩折之酒)を醸し、8つの門を作り、それぞれに酒を満たした酒桶を置くようにいった。
準備をして待っていると八岐大蛇(ヤマタノオロチ)がやって来て、8つの頭をそれぞれの酒桶に突っ込んで酒を飲み出した。
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)が酔って寝てしまうと、素蓋鳴命は十拳剣で切り刻んだ。このとき,尾を切ると剣の刃が欠け,尾の中から大刀が出てきた。そしてこの大刀を天照御大神に献上した。これが三種の神器の一つ「草那芸之大刀(くさなぎのたち)」である。
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した素蓋鳴命は、櫛に変えた櫛名田姫を元の姿に戻し、彼女と暮らす場所を求めて出雲の根之堅洲国の須賀の地へ行き、そこで ※ 「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を」 と、詠んだ。
※妻を守るために宮にいくつもの垣をつくったが、その八重の垣をめぐらせたように、出雲には雲が幾重にも湧く。
地図と写真から見える!古事記・日本書紀より)
日本書紀での漢字表記は「八岐大蛇」ですが、古事記では「八俣遠呂智」です。
以下のアニメ動画は、オススメです。
(以下の動画が枠内で見られない場合、Youtubeリンク先でご覧ください。

積極的にPRはしていないようで、神社や保存会の関係者以外の方は少ない印象でした。
お好きな方は、口コミで市外かたもいらしていて、新富町からいらした、神楽や民俗芸能のの写真を撮られている 年配の女性の方もいらしていて、新田神楽・潮嶽神楽他県内各地の神楽の事や、師走まつり、荒踊り などの話題で 盛り上がりました。
9日は、田元神社以外にも以下の宮崎市内では生目方面でも春神楽(作神楽)が奉納されておりました。
下小松 3/9(日) 11:00〜19:00 若宮神社
浮田 3/9(日) 13:00〜 浮田公民間
長嶺 3/9(日) 14:00〜17:00 長嶺公民館
15日(土)は生目神社(神楽殿)
16日(日)は大塚八幡神社(公民館)村角高屋神楽(境内)などで春神楽が奉納される予定です。
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➡ 宮崎の神楽
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