宮崎県立平和台公園「平和の塔」11月19日(土) 内部公開
Posted morimori / 2016.11.15 Tuesday / 23:48
「平和の塔」(宮崎市)内部が、11月19日(土)に一般公開されます。
平和の塔は、神武天皇の即位2,600年の昭和15年に「紀元2,600年記念事業」の一つとして建設されたものです。
当時の戦争に向かう時代背景の中で建設された施設ですが、現在は公園として広く県民に親しまれている貴重な歴史遺産です。
塔を設計したのは、日本サッカー協会のシンボルマークである八咫烏(やたがらす)のデザイン制作者でもある、彫刻家日名子実三(ひなごじつぞう)氏
塔の内部には同氏が制作した石膏レリーフ(浮き彫り彫刻)8点が壁面に飾られています。
これらの作品は、日本神話に基づく天孫降臨をはじめ、波限の産屋(鵜戸産屋)、紀元元年(神武天皇即位)、国土奉還、明治維新、世界地図(太平洋半球)、同(大西洋半球)それに紀元2600年を表したものです。
〜 大国主命「国土奉還」日名子実三作 〜
〜 波限の産屋「鵜戸産屋」日名子実三作 〜
〜 神武天皇「橿原の御即位式」日名子実三作 〜
日名子実三氏は、その石膏を銅版にする予定でおりましたが、当時、銅版にするだけの原料が無く、石膏のままで架けられることになったようです。
石膏のレリーフの耐用年数は50年程度とか・・既に70年経過しておりますし、湿度の変化等で劣化しやすいため、作品保護などの観点より、普段、厳室内部は公開されておりませんが、近年、年に一回、県の計らいで秋(11月頃)に一日だけ、時間限定で一般公開されております。
日時:平成28年11月19日(土) 9:00〜15:00 (受付時間)
(事前申込み等も必要ありません)
費用:無料
➡ 詳細は 宮崎県サイト内ページでご確認をお願いします。
塔内部、厳室(いつむろ)へ入る青銅製扉
塔内部、厳室(いつむろ)へ入る青銅製扉には、神武天皇が美々津より御船出した様子などが描かれておりますので、ここも是非ご覧ください。(・・と言っても扉が開いている時間は見られないかも知れませんので普段の時にでも・・)
扉の上部には、榊をバックに、三種の神器(八咫鏡(やたのかがみ)・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)・草那芸之大刀(くさなぎのたち)が描かれております。また、扉の周囲にある62の模様は、古事記・日本書紀に記された諸物を物語風に描いているとのことです。
当サイト内関連ページ
➡ 平和台公園とはにわ園
【 ニュース記事追記 】
引用元: 平和台公園の塔の内部を公開(NHK宮崎ニュース記事)
平和台公園の塔の内部を公開
宮崎市の平和台公園で、ふだんは公開していない塔の内部が一般に公開され、多くの観光客が訪れました。
一般公開されたのは、宮崎市の平和台公園で昭和15年に建設された高さ37メートルの塔の内部です。塔には世界をひとつの家にするという意味で、日本の海外進出を正当化する標語として戦時中に盛んに用いられた「八紘一宇」という文字が刻まれています。
塔を管理する宮崎県は劣化を防ごうと年に1度内部を公開しており、19日多くの観光客が訪れました。
内部には神武天皇が奈良県橿原市で初代の天皇に即位した際の様子を表現したとされる作品など石こう製のレリーフ8点が掲げられています。
中には、女性と子どもの後ろに、銃を持った兵士が刻まれた作品もあり、日本が太平洋戦争に向かう塔の建設当時の世相が伺えます。
国富町の68歳の男性は、「レリーフから当時のいろいろな意図が読み取れて興味深いです。学ぶことが多くあり内部が公開されるのはいいと思います」と話していました。 11月19日 19時06分
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