えびの高原 硫黄山 小規模噴火の恐れ、噴火警戒レベル2へ
Posted morimori / 2016.12.12 Monday / 23:27
12月12日、えびの高原 硫黄山(いおうやま)周辺で、11時11分頃から火山性地震が増加継続(午後1時までのおよそ2時間に71回観測)、火山性微動(振幅の小さなものが2回)及び山体の膨張を示す傾斜変動も観測。
火山活動が高まっており、今後、小規模な噴火が発生するおそれがあり噴火警戒レベルルを「1」(活火山であることに留意)から「2」(火口周辺規制)に引き上げた。
えびの市は、硫黄山から概ね半径1Kmの立ち入りを規制。宮崎県も県道小林えびの高原牧園線の一部を通行止めにするなどした。
えびの高原への道路、通行止等
えびの高原へは、小林市側からのアクセスは不可、えびの市側から県道30号、もしくは、鹿児島県霧島温泉側から県道1号となります。宮崎県側の県道1号(小林えびの高原牧園線)は、えびの市大字原田 原田展望所(えびの高原北展望)〜えびの高原(県道30号えびの高原小田線との三叉路)の間、約5kmが通行止めです。
➡ 県道一号規制区間(えびの市サイト)
霧島連山の登山道規制、入山規制等
韓国岳(からくにだけ)への登山は、旧えびの高原ホテル横から大浪池を経由するコースのみ可能。(大浪池からの木の階段上りが結構辛いコースです。)池めぐりコースは、えびのエコミュージアムセンター側から六観音御池展望所まで利用可能。
甑岳登山は、白鳥温泉下湯から、「アバンダントしらとり郷土の森」を利用したコースのみ可能。
今年初めの頃の規制に戻ったという感じですね。
先日、硫黄山に噴火警戒レベルが運用されたばかり、早々、レベル変更とは・・
レベル1へ引き下げる基準 (参照元)
噴火の発生がなく、山体膨張や噴気の増加傾向がなくなり、地震・微動が平穏時のレベルに戻った、あるいは戻る傾向が明瞭になる。ただし、平穏時に戻る傾向が明瞭であると判断してレベル1に下げた後に増加傾向に転じたことがわかった場合は、レベル2へ引き上げる基準に達していなくてもレベル2に戻す。
このまま、活動がおさまることを祈るのみです。
【 12/14 追記 】
翌13日は、17時現在、火山性地震、微動ともに確認されていない。
気象庁は、火山活動が高まった状態が続いているため引き続き、小規模な噴火が発生するおそれがあるとして警戒を呼びかけています。
下山を呼びかけるヘリコプター到着は 3時間近く経過した後
翌日のNHKニュース、宮崎日日新聞によると12日、硫黄山の火口警報発令を受け、下山を呼びかける為、出動すべき県の防災ヘリコプターと県警察本部のヘリコプターはいずれも故障で修理中だったことから、飛行できず、協定に基づき、熊本県に出動を要請、熊本県の防災ヘリコプターは県内で救助案件が発生したため、ヘリコプターが到着したのは、火口周辺警報が発表されて3時間近く経過した後で、すでに登山者全員下山を終えていたとのこと。
地元のえびの市は、正午過ぎにえびの高原に設置している2か所の防災行政無線のスピーカーを使って、登山者に対し、下山を呼びかけたようです。
素朴な疑問ですが、一番近い、鹿児島県の防災ヘリはどうなっていたのでしょう?
NHKや宮崎日日新聞の報道では、そのあたりが書かれていないので・・・
鹿児島県は独自にヘリを出していた?
鹿児島県と協定を結んでないので要請できなかった?
関連リンク(ドローン空撮)
➡ 硫黄山ドローン撮影(11月)(宮崎日日新聞)
【12/6 追記】
NHK宮崎ニュースによると、硫黄山の火山活動を見据え、現在、えびのエコミュージアムセンター内にある、環境省えびの自然保護官事務所は、250m離れた土地に新社屋を建設、来年10月移転予定とのことです。
えびのエコミュージアムセンターは、厳密には硫黄山を中心とする1Km圏内にありますから、移転した方が良いでしょうね。
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