気象庁は、霧島連山「新燃岳」の噴火警戒レベルをレベル1へ引き下げを検討
Posted morimori / 2017.05.24 Wednesday / 23:56
【 追記 】5月26日(金) 新燃岳の噴火警戒レベルがレベル1へ引き下げられました。
レベル1となるのは、2010年5月以来、約7年ぶりです。
登山道の規制は、基本的に従来のまま継続です。
ただし、大幡池〜大幡山へ至る登山道(小林市)は、規制半径範囲外となった時点で、数年前から整備、維持してきたようで、今回唯一解放となりました。
立入規制登山道区間
- 高千穂河原〜中岳〜新燃岳間(高千穂河原〜中岳中腹探勝路までは従来通り解放)
- 湯之野登山口〜新燃岳間
- 新湯登山口〜新燃岳間
- 韓国岳〜獅子戸岳〜新燃岳間
- 獅子戸岳〜大幡山間
詳しくは下記をご覧ください。
➡ 宮崎県サイト
− 追記おわり −
気象庁は、「新燃岳」(しんもえだけ)の火山活動が低下しているとして、近日中に(5月26日(金)にも?)噴火警戒レベルをレベル2からレベル1へ引き下げる方針とのこと。
2010年5月 レベル2へ
2011年1月 本格的なマグマ噴火 レベル3へ
➡ 新燃岳2011/01/26 噴火の動画(Youtube)
2013年10月 レベル2へ
2017年5月? レベル1へ
かつての登山道は、2011年1月2月のマグマ噴火の際の火山礫や火山灰に埋もれてしまっておりますので、滑落などの危険があり、登山道の整備が必要になるので、噴火警戒レベルがレベル1へ引き下げられても、当面は現状と同じ入山規制が続くものと思われます。
かつてのように、韓国岳から高千穂峰まで縦走出来るようになると、霧島山の魅力も増すのですが・・縦走出来るようになるまでには、しばらくかかるのかもしれません。
〜 現在の霧島連山の登山道規制マップ(5/26更新) 〜
今回掲載した写真は、2011年の噴火前、美しい火口湖のあった頃の新燃岳および周辺で撮影した写真です。
〜 新燃岳(美しい火口湖も溶岩で埋まってしまった)〜
〜 中岳鞍部より新燃岳登山道(木道) 〜
〜 新燃岳登山道より中岳・高千穂峰を望む 〜
〜 獅子戸岳より新燃岳を望む 〜
〜 ミヤマキリシマと高千穂峰(新燃岳にて) 〜
〜 新燃岳〜獅子戸岳鞍部のキリシマミツバツツジの群落(噴火で消失)〜
〜 ハルリンドウ(新燃岳 登山木道付近) 〜
噴火予知は困難・御嶽山もレベル1から噴火多くの犠牲者を出した。
今年2月にも、「気象庁は新燃岳の噴火警戒レベルを1へ引き下げ検討」と、報道がありました。しかしその後、2月後半、新燃岳周辺で一時的に火山性地震が増え(23日には158回を記録)保留となったようです。一昨年9月、死亡58名、行方不明5名もの犠牲者を出した、「御嶽山」の噴火当時の噴火警戒レベルは「1」でした。
サンケイ新聞リンク
➡ 生還女性が初めて語る「あの時」 「焼け死ぬのか、溶けるのかな…」
「わわわれの予知レベルはそんなもの」「近づくな…でいいのか」 予知連会長が難しさ語る / 産経新聞 (2014年9月29日)記事より
「少しでも危険があるなら近づかないのも手」
「自然現象に関しては完全に安全は有り得ない」
「警戒レベルの上げ方を改善していく余地はある」などと述べ、死傷者が多数出たことに関しては「活火山に登ることはリスクがあるんだと考えて欲しい」「最低でもヘルメットは持って登るのが当然」「噴火規模の大きさで災害の大きさが決まるわけではない」(一部抜粋引用)
噴火予知は大変難しいのが、実情のようです。
「御嶽山」の噴火、以降、気象庁の規制基準は厳しくなっているとは思いますが、
先日の硫黄山の時は、GW終わってから警戒レベルが上り・・・
今回の新燃岳は、5月26日? 周辺のミヤマキリシマの時期にレベル下げたり・・・と、少なからず観光へも配慮しているのでは?と思ったりもします。
一つ言えることは、活火山(周辺含む)への登山は自己責任であることを認識しておくべき。と、いうことでしょうか。
入山前には、火山性地震の回数等、最近の活動状況を十分調べることも重要かと思います。状況によっては登らない決断(勇気)も・・。
当サイト内 関連ページ
➡ 新燃岳
➡ 2011年〜新燃岳噴火時系列
【 追記 】
東大地震研究所の中田節也教授によると、新燃岳の11年以降のマグマ噴出量は東京ドーム20個分の推計2500万立方メートル。
堆積物は多い所で数メートルの高さに及ぶとみられ「登山道を再び掘り返すのは無理。新設するしかないだろう」と指摘している。(2017/06/02 西日本新聞より一部引用)
− 気象庁は、霧島連山「新燃岳」の噴火警戒レベルをレベル1へ引き下げを検討 −