「祖母(そぼ)・傾(かたむき)・大崩(おおくえ)」ユネスコエコパーク登録
Posted morimori / 2017.06.14 Wednesday / 23:40
2017年6月14日 宮崎県と大分県にまたがる「祖母(そぼ)・傾(かたむき)・大崩(おおくえ)」のユネスコエコパーク[BR(Biosphere Reserves)]への登録が決まりました。
「自然との共生」が評価されたもの。
県によると、「祖母・傾・大崩」は大分県の佐伯、竹田、豊後大野の3市を合わせた2県6市町のエリア。
総面積 24万3672ヘクタール。
九州最高峰級の険しい山々や美しい渓谷に、イチイガシなどの照葉樹林やブナなどの夏緑樹林までの幅広い植生が見られる。
ニホンカモシカやソボサンショウウオなどの希少種が生息し、多様な生物の宝庫という。
神楽に代表される民俗芸能が各地で継承され自然への畏敬の念が文化として根付いている。自然の恵みをいかした農林業や観光業が行われるなど自然と人が共生しているという。
今回の、エコパークはもともとは大分県が発起、それに宮崎県が加わった形。
当初は「祖母・傾」の予定でしたが、最終的には「大崩」も加え、「祖母・傾・大崩」でのユネスコエコパーク登録申請となった。
今回、登録された、群馬・新潟両県の「みなかみ」を含め、国内のエコパーク登録は9か所となりました。
宮崎県内でのユネスコエコパーク[BR(Biosphere Reserves)]登録は、綾(あや)に続き、二件目となります。
世界的には・・120 か国、669 地域(2016年(平成28年)3月現在)とか・・。
祖母・傾山系には九州最大の原生林があり、寒い地域に多いブナ林のほか、モミやツガ林など幅広い植生が見られる。
この地域にしかないツチビノキなどの希少種も多く、特別天然記念物のニホンカモシカも生息しています。
私も、以前、日之影町の森深い林道で、早朝、ニホンカモシカを見たことがあります。
「ユネスコエコパーク」とは?
UNESCO - MAB Biosphere Reserves(自然と人間生活が持続的に共存する地域)ユネスコエコパークは日本だけの呼称で、BR(Biosphere Reserves)が国際的に通用する名称です。ユネスコエコパーク(BR)の理念は、自然と人間の共存。自然環境や生態系の保全と、持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的とした「生物圏保存地域」に認定された地域を指します。
ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の「世界自然遺産」は貴重な自然を守るのに対し、「ユネスコエコパーク」は、自然と人間社会の共生をめざしているのが特徴。
世界自然遺産に次ぐランクとされています。国内では、照葉樹林の「綾」、「屋久島(鹿児島県)」など、今回の二カ所の登録を含め、9ヶ所が登録されています。
期待される「ユネスコエコパーク」効果
国内外への情報発信力の強化による地域活性化世界基準の認定によるブランド価値の向上
環境教育、研究の拠点としての活用 など
〜 延岡市 祝子川(ほうりがわ)地区 巣ノ津屋洞窟遺跡(神さん山) 〜
一般には、あまり注目されていないユネスコエコパーク
登録が決まった後、facebook、ツイート等を、検索で見てみましたが、関係者以外、「ユネスコエコパーク」への関心はあまり無い、といったところが実情のようです。登録は、ゴールではなくスタート、これからどうPR・活用するかが重要でしょうね。
関連リンク
➡ ユネスコエコパーク(BR: Biosphere Reserves) について(PDF)環境省➡ 祖母傾ユネスコエコパーク大分・宮崎推進協議会公式ホームページ
今回、登録された「みなかみユネスコエコパーク」はすでにロゴも決まり、公式サイトを公開しています。
➡ みなかみユネスコエコパークの公式サイト
➡ 以前書いた綾のユネスコエコパーク登録時の当サイト内記事 綾ユネスコエコパーク」誕生
翌々日、6月16日の宮崎日日新聞に以下の2面写真が掲載されておりましたので、追記掲載ご紹介。
昨日掲載できればよかったのですが、何か意図でもあるのかなぁー。
著作権の関係で拡大画像なし、この程度のサイズで。
〜 6月16日付 宮崎日日新聞より 大崩 朝日に染まる 〜
祖母(そぼ)はいいとして・・・・
傾(かたむき)、大崩(おおくえ) 地元の人しか正しく読めないでしょうね〜(^^)
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