日向市の日向岬 「日向岬の柱状節理」として国指定 天然記念物に答申
Posted morimori / 2017.11.18 Saturday / 07:24
【追記】「日向岬の柱状節理」は、2018年(平成30年)2月13日に国の天然記念物に指定されました。
嬉しいニュースです。
日向市にある「日向岬」が、「日向岬の柱状節理」として11月17日、国の天然記念物指定に答申されたようです。
〜 日向岬の柱状節理(馬ヶ背) 〜
文化庁・報道発表より引用
日向岬の柱状節理(ひゅうがみさきのちゅうじょうせつり)
【宮崎県日向市】
日向岬は宮崎県日向市の細島(ほそしま)半島に位置する。
高さ約50mの断崖を含む複雑なリアス海岸が約4.5kmにわたって連続しており、太平洋からの波による侵食で入り組んだ海岸が形成されている。
岩石はかつて発生した大規模な火山活動の痕跡である。
今から約1,500万年前,現在の日向岬沖で火山が形成され、マグマの破片と高温の気体が混合して山の斜面を下る現象である火砕流が発生した。この堆積物は,地表に堆積すると自重と熱によって溶結し、冷却する際に断面が四角形や六角形の亀裂が発達して柱状の形状となった。こうして形成されたのが柱状節理であり,亀裂に沿って岩石が侵食され崩落するため、断崖と入り組んだ海岸が形成された。さらに,日向岬の柱状節理は、尾鈴山(おすずやま)火山―深成複合岩体の主要な構成要素であり、現在よりも火山前線が海溝側に位置していたことを示す貴重な標本である。
今回指定されるエリアは、日向岬周辺から伊勢ヶ浜までの約200ヘクタール。
「日豊海岸国定公園」の南端に位置する日向市の海岸は、白浜青松の砂浜と柱状節理(柱状岩)海岸とから成っています。
圧巻は細島灯台、東側に位置する「馬ヶ背」の柱状節理の断崖絶壁です。
海水路の両岸に高さ50mの垂直にそそり立った断崖、日向灘の荒波と谷底から吹き荒れる風に足がすくむほどです。
柱状節理は、一説によると今から1600万年前、火山の噴火物や地下のマグマが火道や割目に買入して、冷え固まるときにできたといわれています。
柱状節理としては、国の天然記念物に指定されている福井県の「東尋坊」が有名ですが、ここ日向市の柱状節理も、その規模、景観、変化等において、東尋坊に勝るとも劣らないスケールだと言われております。
馬ヶ背
〜 日向岬 馬ケ背 〜
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〜 日向岬 馬ケ背 〜
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〜 日向岬 馬ケ背 〜
日向岬辺りは、とにかく海が綺麗 紺碧の海です。
本当の馬ケ背はここ?
「馬ヶ背」は、岩肌の色が馬の背の栗色をしていることや、 馬の背のように狭い岩場であることから「馬ヶ背」と呼ばれるようになったとのこと。以下の写真が本当の「馬ケ背」なのかも。
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〜 日向岬 馬ケ背 先端の展望所 〜
願いが叶うクルスの海
願いが叶うクルスの海には、訪れると願いが叶うという不思議な言い伝えがあります。展望台から見えるクルスの海は、その岩の形状か「叶」(かなう)と言う文字に見えることからこういった伝説が言い伝えられたものです。
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〜 願いが叶うクルスの海 〜
答申が認められれば、宮崎県内の国指定天然記念物は51件目となるそうです。
当サイト内関連リンク
➡ 日向岬
➡ 馬ケ背
➡ クルスの海
宮崎県内では、今回、これとは別に、
明治時代から潮位観測に使われてきた細島験潮場(けんちょうじょう)(日向市)
130年前に小学校として使われていた綾陽校(りょうようこう)記念館(綾町)が登録有形文化財(建造物)に答申されたようです。
宮崎県下の 国指定天然記念物
名称 | 指定日 | 所在地 |
---|---|---|
ノカイドウ自生地 | T12.3.7 | えびの市大字西長江浦字大原・大字末永字白鳥 |
狭野のスギ並木 | T13.12.9 | 高原町大字蒲牟田字狭野・字下狭野・字小手原(狭野神社参道) |
関之尾の甌穴 | S3.2.18 | 都城市関之尾町 |
高島のビロウ自生地 | S5.2.28 | 延岡市北浦町大字宮野浦字高島 |
古江のキンモクセイ | S5.4.25 | 延岡市北浦町大字古江字本村 |
柘の滝鍾乳洞 | S8.2.28 | 高千穂町大字向山字柘ノ瀧 |
七折鍾乳洞 | S8.2.28 | 日之影町大字七折字南 |
青島の隆起海床と奇形波蝕痕 | S9.5.1 | 宮崎市大字折生迫 |
幸嶋サル生息地 | S9.1.22 | 串間市大字市木字幸島 |
狭野神社ブッポウソウ繁殖地 | S9.5.1 | 高原町大字蒲牟田字狭野(狭野神社境内) |
八村スギ | S10.6.7 | 椎葉村大字下福良字十根川(十根川神社境内) |
湯ノ宮の座論梅 | S10.12.24 | 新富町大字新田字湯ノ宮 |
高岡の月知梅 | S10.12.24 | 宮崎市高岡町高浜字梅元(月知梅公園) |
去川のイチョウ | S10.12.24 | 宮崎市高岡町内山字高野ほか(去川公園) |
内海のアコウ | S16.10.3 | 宮崎市大字内海字磯平(野島神社境内) |
薩摩鶏 | S18.8.24 | 地域を定めず |
宮崎神社のオオシラフジ | S26.6.9 | 宮崎市神宮2丁目(宮崎神宮境内) |
高鍋のクス | S26.6.9 | 高鍋町大字南高鍋字旧城内 |
清武の大クス | S26.6.9 | 宮崎市清武町船引(船引神社境内) |
瓜生野八幡のクスノキ群 | S26.6.9 | 宮崎市大字大瀬町(瓜生野八幡神社境内) |
妻のクス | S26.6.9 | 西都市大字妻字妻(都万神社境内) |
上穂北のクス | S26.6.9 | 西都市大字南方字宮畑(南方神社境内) |
石波の海岸樹林 | S26.6.9 | 串間市大字市木字堀田・字泌・字吹切 |
東郷のクス | S26.6.9 | 日南市大字東弁分字五月田(大宮神社境内) |
虚空蔵島の亜熱帯林 | S26.6.9 | 日南市南郷町中村乙 |
田原のイチョウ | S26.6.9 | 高千穂町大字河内 |
下野八幡宮のイチョウ | S26.6.9 | 高千穂町大字下野字八幡(下野八幡宮境内) |
下野八幡宮のケヤキ | S26.6.9 | 高千穂町大字下野字八幡(下野八幡宮境内) |
岬馬およびその繁殖地 | S28.11.14 | 串間市大字大納字西平・御崎 |
イヌワシ | S40.5.12 | 地域を定めず |
エヒメアヤメ自生南限地帯 | S43.6.14 | 小林市南西方生駒 |
ヘゴ自生北限地帯 | S43.6.14 | 日南市大字宮浦字串平 |
双石山 | S44.8.22 | 宮崎市大字鏡洲 |
甑岳針葉樹林 | S44.8.22 | えびの市原田 |
祝子川のモウソウキンメイ竹林 | S45.8.11 | 延岡市北川町川内名 |
オカヤドカリ | S45.11.12 | 地域を定めず |
カラスバト | S46.5.19 | 地域を定めず |
川南湿原植物群落 | S49.6.11 | 川南町大字川南字新橋 |
ゴイシツバメシジミ | S50.2.13 | 地域を定めず |
ヤマネ | S50.6.26 | 地域を定めず |
カンムリウミスズメ | S50.6.26 | 地域を定めず |
竹野のホルトノキ | S52.2.17 | 綾町大字北俣字竹野 |
大久保の大ヒノキ | H6.3.2 | 椎葉村大字下福良字大久保 |
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