【10/23更新】えびの高原(硫黄山)で火山性微動発生、噴火警戒レベル2へ引き上げ
Posted morimori / 2023.07.08 Saturday / 07:22
【2023/12/74 関連情報追記】
2023年12月6日、気象庁は、えびの高原 硫黄山の噴火警戒レベルを「2」から「1」に5ヶ月ぶりに引き下げた。火山ガス濃度が高まり、通行止めとなっていた県道1号(小林えびの高原牧園線)も12月9日から、土、日曜日の午前9時〜午後5時、屋根付きの車に限定した通行を再開する。
えびの高原の硫黄山(いおうやま)※過去の撮影
【10/23追記】
10月23日 MBC南日本放送ニュースによると、気象台は硫黄山南側の湯だまりから土砂が高さ3メートルほど噴出するのが繰り返し確認されたと発表。
土砂噴出の確認は、ことし2023年5月以来およそ5か月ぶり。
➡ 霧島連山・えびの高原硫黄山で土砂噴出 約5か月ぶりに確認(2023年10月23日 MBC南日本放送)
【7/12追記】
7月12付 宮崎日日新聞によると、11日、硫黄山周辺で、鹿児島地方気象台職員2人が、専用の装置で地熱の広がりを調べたり、目視で異常がないかを確認を行うなどして、現地調査を行った結果、噴気活動はこれまで同様に活発だったものの、地熱域に変化は見られず、「特段の変化は観測できなかった」との事。
同気象台は、表面的に変化はなかったが噴火の可能性はあるとして、注意を呼びかけている。
【7/11追記】
2023/7/11付 宮崎日日新聞によると
えびの高原の赤子川上流部「えびの橋」などで河川の白濁が確認されている事が、10日県への取材でわかったようです。
県は、7月5日白濁を確認、硫黄山堆積物が3日までの大雨により琉入した可能性があると推測している。
硫黄山の火山活動が高まっていることとの関連性は不明とのこと。
えびの市によると、7日には赤子川の水が流れ込む長江川でも白い濁りが静認されたが、9日は濁りは見られなかったという。
同市は「現在の水質も農業用水として問題のないレベル。稲作への影響はない」とし、「今後も状況を注視する」としている。 との事。
➡ えびの市赤子川、長江川及び川内川の水質検査等の結果について(7/11更新)(宮崎県)
単に「大雨による一過性のもの」であって欲しいですね。
7/10の MRTニュース(同 Youtube動画)では、(九州大学地震火山観測研究センター 松島 健 教授)のお話として・・
“「活動が活発になればなるほど火山性微動っていうのは発生しますし、今のところ、*7月6日に起こった火山性微動が1発だけでしたので、これがそのあと収まれば、*何もなければ、数日間以内にレベルが1に戻る可能性があると思います」"
*7月6日は間違い、火山性微動が発生したのは7月7日です。
*数日間以内にレベル1に戻る可能性があるのでしょうか?
規制区間は変化ないのでしょうけど・・。
【7/9追記】
2023年7月9日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台発表によると
“火山性微動は7日17時以降発生していない。
硫黄山付近の浅いところを震源とする火山性地震は少ない状態で経過している。
山体の浅い部分の膨張を示すと考えられるわずかな伸びが観測されている”
とのこと。
火山性地震:7日 10回、8日 19回、9日 12回、10日午前9時までに9回
/追記おわり
気象庁は、硫黄山では火山活動が高まった状態となっており、今後、小規模な噴火が発生するおそれがあるとして7日午後5時15分、硫黄山周辺に火口周辺警報を発表し噴火警戒レベルを火口周辺の立ち入り規制を示すレベル2に引き上げました。
気象台では、火口からおおむね1キロの範囲では、大きな噴石に警戒するとともに、風下側は火山灰だけでなく小さな噴石にも注意するよう呼びかけています。
えびの高原硫黄山で「火山性微動」
えびの高原の硫黄山付近において、7月7日 16時50分 火山性微動が1回発生。(火山性微動はマグマや水蒸気などの移動によって起こり、火山活動の活発化や噴火時に多く観測されるもので、火山性微動が発生したのは、2018年6月19日以来、約5年ぶり。)
火山性地震は7日、午後10時までに7回発生。5日は16回、6日は13回だった。5、6月は多い日で1日39回発生するなど、比較的活発な状態が続いていた。
えびの高原(硫黄山)周辺における GNSS 連続観測で硫黄山近傍の基線において、2023年5月頃から硫黄山の山体浅部における膨張を示すと考えられるわずかな伸びが確認されている。
気象台は火口から半径約1キロの範囲で大きな噴石に警戒を呼びかけ、この範囲内で韓国岳などの登山道の一部が通行禁止となった。
※今回の規制区間については、火山ガスの避難情報基準超過により、令和5年6月3日(土)からすでに立入を規制しているとのこと。
宮崎県は同日、情報連絡本部を設置した。
えびの高原(硫黄山)周辺がレベル2になるのは 2019年4月18日以来、4年ぶりとなる。
硫黄山火山について
“硫黄山は 14〜17 世紀に溶岩流出を伴って形成された火山で 1768 年の水蒸気噴火の際は北西側の農地などに降灰被害があった。明治時代以降 1897年 1927年には溶融硫黄の流出 1934年には えびの高原一帯での温泉噴出がみられ 1960年頃まで蝦野湯などの温泉が営業したが 1970 年頃までに温泉 噴気が沈静化した。
1980〜90 年代には大地獄などで噴気・温泉流出が活発化したが 2007 年に全ての噴気が停止した。
その後 2014 年から地盤変動を伴う火山性微動が度々発生 2015年12月に硫黄山山頂付近で噴気が再開した。"(引用元)
えびの高原(硫黄山)周辺 噴火警報発表経緯
- 平成26年(2014年)
10月24日 噴火警報(火口周辺危険)発表(警戒範囲1km)
- 平成27年(2015年)
5月26日 噴火予報(平常※)に引き下げ
- 平成28年(2016年)
2月28日 噴火警報(火口周辺危険)発表(警戒範囲1km)
3月29日 噴火予報(活火山であることに留意)
12月 6日 硫黄山噴火警戒レベル運用開始
12月12日 噴火警戒レベル2に引上げ(警戒範囲1km)
- 平成29年(2017年)
1月13日 噴火警戒レベル1に引下げ(活火山であることに留意)
5月 9日 噴火警戒レベル2に引上げ(警戒範囲1km)
10月31日 噴火警戒レベル1に引下げ(活火山であることに留意)
- 平成30年(2018年)
2月20日 噴火警戒レベル2に引上げ(警戒範囲1km)
4月19日 硫黄山南側で250年ぶりに噴火が発生
4月19日 噴火警戒レベル3に引上げ(警戒範囲2km)
4月26日 硫黄山西側500m 付近ごく小規模な噴火が発生
5月 1日 噴火警戒レベル2に引下げ(警戒範囲1km)
- 平成31年(2019年)
4月18日 噴火警戒レベル1に引下げ(活火山であることに留意)
- 令和5年(2023年)
7月7日 噴火警戒レベル2に引上げ(警戒範囲1km)
※ 平成27年(2015年)12月17日から、「噴火予報(平常)」が、「噴火予報(活火山であることに留意)」に改められた。
霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の火山活動解説資料より
➡ 火山活動解説資料 令和5年7月7日 18時30分発表より一部抜粋
7月7日発生した火山性微動
GNSS 連続観測
霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)GNSS 連続観測点と基線番号 小さな白丸(○)は気象庁の観測点位置を示しています。➡ 霧島山の火山活動に関する情報提供(宮崎県サイト)
➡ 霧島山の規制情報(宮崎県サイト)
当サイト内関連WebPage
➡ えびの高原硫黄山
観光に影響が出ますね・・
先日、NHKのローカル情報番組「てげびび」の「おでかけビビっと情報」で「夏に行きたい!えびの高原 避暑地で快適キャンプ&グランピング」を放送しておりました。NHK宮崎WEB特集にも掲載されてました。
➡ NHK宮崎WEB特集
梅雨があけ、これから 夏本番、涼しいえびの高原に!という時に・・
「火山性微動」は穏やかではない。
このまま何事もなく落ち着いてほしいものです。
余談ですが・・
上記NHK宮崎のWebページで、
"これから、アウトドアを楽しむには絶好のシーズンを迎えます。
また色鮮やかな「ミヤマキリシマ」が咲き誇り、高原を彩ります。" と書かれておりますが、ミヤマキリシマは6月に終えてますので誤解を招きます。
「池の前で記念写真」の場面での二湖パノラマ展望台に設置しているパノラマ写真は当方撮影です。
さらに余談ですが・・
この日(7/7)、阿蘇山でも振幅の大きな火山性微動が 発生して臨時の火山情報が発表されました。
阿蘇山ではここ最近は毎日のように火山に関する臨時の情報が 発表されているようです。
BSフジ 絶景百名山 霧島山 再放送
日時:7月9日(日) 13時〜
霧島山のミヤマキリシマも4Kの美しい映像で紹介されます。
(2023年7月9日(日) 12:00〜14:00 <サンデードキュメンタリー>『絶景百名山』の中での放送です。)
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