全面通行止めの国道327号(諸塚村塚原ダム近く)は4/28通行再開
Posted morimori / 2023.05.02 Tuesday / 06:08
昨年(2022年)9月の台風14号で崩落し全面通行止めとなっていた諸塚村七ツ山の国道327号は4月28日、応急復旧工事が完了し、7カ月ぶりに通行を再開しました。
設置された仮橋は長さ約70m、幅4mの一車線
近くのトンネルを含む約700mの区間が交互通行になります。
今回の応急復旧には高度な技術力を要する為、宮崎県より国に対し、権限代行による応急復旧を要望、これを受け、国が国道327号の1車線を確保する為、国の権限代行による災害復旧事業として実施したものでした。
国道327号の早期復旧に向け国の権限代行による災害復旧事業(応急復旧)に着手(令和4年10月18日)国土交通省
日向市から諸塚・椎葉村方面への大動脈ですので、応急復旧工事が完了し、ほんとに良かったです。
ただし、椎葉村松尾の同国道は依然、全面通行止めとなっており、早期復旧が望まれています。
下記写真は、崩壊した国道327号の場所付近から塚原ダムを撮影したものです。
塚原ダム(崩壊した国道327号付近から撮影)
たまたま以前、塚原ダムを撮影中、付近道路も含め撮影した写真ですが、道路には「落石注意」の標識がありました。この辺りが今回崩落しているようです。
この辺りは従来から地盤が崩れやすい所だったのだろうと思います。
人的被害が無かったのは何よりです。
塚原ダム(国登録有形文化財)
塚原ダムは文化庁の登録有形文化財、経済産業省の近代化産業遺産に選ばれている。戦前のダムで最も高い
昭和13年9月竣工。完成当時、日本で最も高いダムだった。戦前で最も高いダム。
玉石を使用しない最初の硬練りコンクリートダムでもあった。
塚原ダム(崩壊した国道327号付近から撮影)
塚原ダム(崩壊した国道327号付近から撮影)
塚原ダム
天端高欄の上端部に凹凸があり、特異なデザインになっているが、これは万里の長城をイメージしたものという。
塚原ダム
宮崎県の美々津川(耳川)上流に戦前の土木技術の粋を集めて、建設された塚原ダムがある。塚原ダムは、昭和10年8月に起工し、昭和13年9月に我が国で最も高いダムとして竣工した。当時、コンクリートの打設に日本初の可動式ケーブルクレーンを採用し、近代的な機械化施工を導入した工事で注目を集めた。また、ダム堤頂部には凹凸の小塔があり、万里の長城を思わせる優美なハイダムでもある。
この大工事の陰には、尊い44柱の殉職者があり、ダム右岸に慰霊碑が建立されている。/ 九州の近代土木遺産(土木学会西武支部)より
建設中の殉職者44名を慰める慰霊碑を手掛けたのは、大分県臼杵市出身の彫刻家「日名子実三」だったようです。
慰霊碑の画像は➡ こちらのサイトに掲載されておりました。
「日名子実三」は、平和台公園の平和の塔(昭和15年)なども手掛けています。
水力発電用ダム関連リンク
水力発電王国・宮崎で歴史的発電ダム堪能ツワー
(道路規制などの情報は現在と異なるので参考程度に・・)
5月2日 今日は「八十八夜」かぁ・・
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