セガサミー「フェニックス・シーガイア・リゾート」を 米投資ファンド フォートレスに売却
Posted morimori / 2024.05.11 Saturday / 07:56
新聞の著作権を鑑み、紙面は意図的に読めない程度に劣化させてます
セガサミーホールディングス(HD)は大型リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」(宮崎市)を米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却する方針を固めたようで 2024/5/11 ニュースで報じられておりました。
フォートレスの動きは、日本でのインバウンド観光客の急増を受けて行われたようです。
資産運用会社は運営会社フェニックスリゾートの全株式を買い取る。
その後、セガサミーはフェニックスリゾートの新発行株式を取得し、議決権の20%を取得するようです。
〜 シェラトングランデオーシャンリゾートホテル 〜
フェニックスリゾートは 2023年、2024年 二期連続黒字でしたが・・・
シーガイアの2023年3月期の宿泊者数は前年比約30%増の39万4000人に達し、経常利益は13年ぶりに黒字転換し、10日発表された2024年3月期連結決算も、団体客の想定以上の回復などにより、前期に続き黒字となったことも明らかにしました。
「日本にカジノができればアジアからの誘客も期待できる」。セガサミーHDがシーガイアを買収した12年、里見治会長兼社長(現会長)は法整備の必要性を強調した。翌13年にはカジノの機器子会社も立ち上げた。だが、IR実施法成立後、IRの誘致表明や興味を示す自治体が相次ぐなか、宮崎県が手を挙げることはなかった。
セガサミーHDは韓国でカジノを含むIR施設「パラダイスシティ」を運営している。横浜市の山下ふ頭での誘致計画にも参加を表明したが、21年に横浜市が計画撤回を表明し、断念している。
シーガイアは23年3月期にセガサミー買収後で初めて経常損益が黒字に転換したものの、韓国のIRを含む同社のリゾート事業全体では赤字だった。中期計画からもIRの言葉が消え、シーガイアの運営から退くことを決めた。 (日本経済新聞より一部引用)
長年の苦戦を経て収益が回復していた矢先の出来事でした。
赤字ならまだしも、二期連続黒字なのに・・と思いそうですが。
横浜市、和歌山、長崎・・円高、とりまく世の中の変化、セガサミーHDの事情もあるようです。
譲渡価額は非公表だが、2025年3月期決算に約85億円の特別利益を計上予定。譲渡予定日は2024年5月31日。
さらなる投資でシーガイアをバリューアップさせ、従業員の雇用もしっかり守る
オンラインであった決算会見で里見社長は「2期連続の黒字化を達成し、真のリゾートとしての再生が終わった」とし「ホテル、ゴルフ場運営を得意とするフォートレスから、さらなる投資でシーガイアをバリューアップさせ、従業員の雇用もしっかり守るという話があり、このタイミングでの事業譲渡となった」と説明した。
2割の議決権を保有することについて「フォートレスと戦略的パートナーシップ契約を結び、グループ関連の持ち株会社として引き続き支援をしていく」と述べた。雇用の継続願う
河野知事の話 事前にあまり情報が無い中で大きな判断がなされ、驚きを持って受け止めた。
シーガイアは本県の観光コンベンション、スポーツランドの取り組みを含め、極めて重要な役割を果たしている施設。株式譲渡後も、これまでのような施設運営、雇用継続を願いたい。(5/11付 宮崎日日新聞より一部引用)
フォートレス・インベストメント・グループ
フォートレス・インベストメント・グループは、米国に本社がある投資ファンド。
2006年、東京都に合同会社を設立し、2009年に本格的な不動産投資を始め、国内では不動産取得や運営を中心に展開している。
一時はソフトバンクグループの傘下だった。
2013年にはシェラトン・グランデ・トーキョーペイ・ホテル(千葉県浦安市)、2014年には亀の井ホテル別府(大分県別府市)、2015年にはリーガロイヤルホテル京都(京都市)を取得した。
旧雇用促進住宅の取得なども進め、19年には施工不備問題などで業績悪化に陥っていた賃貸住宅大手レオパレス孔(東京)を出資と融資で支援している。
さらに21年にはゴルフ場最大手のアコーディア・ゴルフ(同)を買収。23年にはセブン&アイホールディングス(同)から、百貨店を経営するそごう・西武(同)の全株式を取得するなど、豊富な資金力を背景に旺盛な投資を行っている。
2011年以降、国内でホテル176棟(2万7457室)を所有。
近年は全国の旧かんぽの宿や老舗のホテルニューアカオ(静岡県熱海市)など地域に根差したホテルを買収するなど投資の幅を広げている。(5/11付 宮崎日日新聞より一部引用)
フォートレス・インベストメント・グループ 一時は、ソフトバンクグループでしたが、2023年アブダビ政府系ファンドに売却している。
アートホテル宮崎 スカイタワー 4月にリブランドオープンしたばかりの「ホテルマイステイズ宮崎」など「マイステイズ」ブランドもフォートレスのようです。
(「ホテルマイステイズ宮崎」は旧アリストンホテル宮崎)
シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートでライトアート Light For Hope
シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートでライトアート Light For Hope
シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートでライトアート Light For Hope
このライトアートは 新型コロナ大流行に伴う行動制限で宿泊者が居なくなった頃、描かれたものでした。
家族や友人とのふれ合いを「我慢」しなければならない現状。
県をまたいでの行き来も「我慢」。
そんなライトアートでした。
4年前(2020.04.23)に書いた記事
シーガイア シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートでライトアート Light For Hope(2020.04.23)
シーガイア関連の歴史 概要
- 1988年 [昭和63年] 7月 リゾート法による第1次承認 12月 フェニックスリゾート(株)設立
- 1993年 [平成5年] 7月 第1期施設オープン(オーシャンドーム、コテージ等)
- 1994年 [平成6年] 10月 第2期施設オープン=グランドオープン(ホテルオーシャン45、コンベンションセンター等)
- 1995年 [平成7年] 6月 前面開業後初の決算で127億円の営業損失
- 1999年 [平成11年] 6月 99年3月決算で累積赤字1218億円が判明
- 2000年 [平成12年] 1月 県が60億円拠出の「国際コンベンションリゾートみやざき振興基金」から25億円交付
- 2000年 [平成12年] 7月 主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)宮崎外相会合開催
- 2000年 [平成12年] 9月 自主再建を断念。外部資本による再建の検討に入る
- 2001年 [平成13年] 2月 宮崎地裁に会社更生法適用を申請 負債総額は2,762億円 グループで 3261億円
- 2001年 [平成13年] 6月 リップルウッド・ホールディングスL.L.Cとのスポンサーシップ契約の締結 買収額は 162億円
- 2001年 [平成13年] 9月 フェニックス自然動物園を宮崎市に10億円で売却
- 2001年 [平成13年] 12月 トゥルーン・ゴルフ社と業務委託契約締結
- 2002年 [平成14年] 1月 スターウッド社と業務委託契約を締結し、シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートの運営を開始
- 2002年 [平成14年] 12月 トム・ワトソンゴルフコースのクラブハウス閉鎖
- 2002年 [平成14年] 12月 デビット・デュバル・ゴルフアカデミー開設
- 2003年 [平成15年] 4月 オーシャンドーム季節営業導入(4〜5月、7〜12月)
- 2004年 [平成16年] 10月 温泉施設「松泉宮」オープン ゴルフアカデミーなど総額100億円を超える第二期開発計画終了
- 2005年 [平成17年] 10月 スターウッド社との業務委託提携をフランチャイズ契約へ変更
- 2007年 [平成19年] 1月 デビッド・デュバル・ゴルフアカデミーを改称し、フェニックス・ゴルフ・アカデミーとして運営を開始
- 2007年 [平成19年] 4月 トゥルーン・ゴルフ社との業務委託契約を終了し、自主運営開始
- 2007年 [平成19年] 7月 初の営業黒字達成を発表
- 2007年 [平成19年] 9月 オーシャンドーム、ショッピングプラザ閉鎖
- 2009年 [平成21年] オーシャンドームの無償譲渡を県と市に打診、県と市は検討の結果、拒否。
- 2010年 [平成22年] 3月 100%子会社の北郷リゾートを韓国の東光グループへの売却を発表
- 2010年 [平成22年] 6月 10年3月期連結決算で開業以来初の最終黒字
- 2011年 [平成23年] 1月 スポーツリゾートを前面に押し出す戦略 MOVE IT!(ムーブ・イット)開始
- 2011年 [平成23年] 6月 11年3月期で再び最終赤字に転落
- 2011年 [平成23年] 9月 100%子会社の高原カントリークラブを東光グループへ売却
- 2012年 [平成24年] 2月23日 セガ・サミーが買収を発表(買収金額4億円) 債務返済54億円貸付
- 2013年[平成25年]3月 セガサミーホールディングス(東京)の完全子会社化
- 2013年[平成25年]4月 松永裕文氏が社長就任
- 2014年 [平成26年] 8月1日 シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートなど大規模改修を発表。オーシャンドーム解体・サンホテルフェニックス、2015年6月末営業終了を発表
- 2015年[平成27年]2月 早期退職者募集による人員削減を発表
- 2016年[平成28年]8月 シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートがリニューアルオープン
- 2016年 [平成28年] 8月4日 オーシャンドーム、オーシャンプラザ・解体工事はじまる。
- 2020年[令和2年]4月 片桐孝一氏が社長就任
- 2021年[令和3年]5月 21年3月期決算でセガサミーHD傘下後最大の営業赤字が判明
- 2021年[令和3年]8月 オーシャンドーム跡地に屋外型トレーニングセンターを整備する方針を県が正式に表明
- 2023年[令和5年]4月(宮崎県 屋外型トレーニングセンター「アミノバイタルトレーニングセンター宮崎」供用開始 ※現在、土地は無償で借り受けている)
- 2023年[令和5年]5月 23年3月期決算で13年ぶりの経常黒字達成を発表
- 2024年[令和6年]5月 セガサミー「フェニックス・シーガイア・リゾート」を 米投資ファンド フォートレスに売却との報道
米投資ファンドにシーガイア売却 セガサミーHD(プレみや 5/10 20:35)
シーガイア売却へ 米ファンドにセガサミー(プレみや 5/11 09:46)
宮崎県内関係者に驚き シーガイア売却へ (プレみや 5/11 09:47)
今回で3度目の投資会社の下で働く方は いろいろ 大変でしょうが、ガンバって欲しいですね(一県民の願いです)
ちょっとシワだらけですが・・
懐かしい一品をご紹介
数年前、実家の押し入れで発見
これ 捨てれなくて・・
懐かしい 1999年 [平成11年] (「グリーン博」の頃)頃の紙袋
記憶にある方も多いのでは ?
午前4時の電話、ついえたバブルの夢 シーガイア破綻 [九州・沖縄 平成の記憶]日本経済新聞(2018年7月1日 6:30)
【2024/5/28 追記】
5/28 宮崎日日新聞によると
米投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」の日本法人代表が5月27日、宮崎県庁を訪れ河野知事と面会したようです。
県庁を訪れたのはフォートレス・インベストメント・グループ・ジャパン合同会社の山下明男在日代表と、フェニックスリゾートの片桐孝一社長ら計5人。
スポーツキャンプやMICE(学会や国際会議など)受け入れといった取り組みを継承する考えを示し、従業員の雇用継続も明言。
経理方針などについて記者会見で説明する意向を示したとのこと。
− セガサミー「フェニックス・シーガイア・リゾート」を 米投資ファンド フォートレスに売却 −
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