シーガイア・オーシャンドーム解体工事始まる。
Posted morimori / 2016.08.04 Thursday / 07:20
「シーガイア」を運営する「フェニックスリゾート」は、9年前より閉鎖中の「オーシャンドーム」の解体工事を4日から始めると発表。
隣接する旧オーシャンプラザも含め、工事は来年4月末までとのこと。
あれだけの特殊かつ、大規模な施設となると、解体も簡単には行かないのでしょうね。今回、費用は明らかにしていないそうですが、過去に、オーシャン約ドーム解体には10億円程度かかるという報道もありました。昨年(2015年8月)の朝日新聞報道では、他の施設も含めた(サンホテルフェニックスも含めたものかも?)解体費用として約27億円を計上しているとのことでした。
〜 シーガイア オーシャンドーム 〜
〔オーシャンドームは1993年(平成5年)開業、全長300m、幅100m、高さ38m。「世界最大の屋内遊泳施設」94年には「世界最大の全天候型開閉式室内ウオーターパーク」としてギネスにも認定された。〕
おりしも、東京オリンピックでサーファインが種目となった事を知り、同じ条件で競うのなら、海ではなく、「オーシャンドーム」みたいな同条件の波が得られるプールで規定演技とかした方がいいのになーと思った矢先のニュース、ビックリでした。
Surf Wave Pool Japan(オーシャンドームでのサーフィン動画)
跡地には、屋外型のナショナルトレーニングセンター(NTC)を誘致
宮崎県、宮崎市、フェニックスリゾート社は2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、跡地(約8万5000平方m)に文部科学省が調査研究している屋外型のナショナルトレーニングセンター(NTC)の誘致活動を続けておりますが、進展はないようで、活用策が決まらない中での解体となったもの。計画では、400mトラックやグラウンドに加え、競泳プールや多目的体育館が入る屋内トレーニング施設を整備する予定。
〔追記〕8/5付宮崎日日新聞記事によると
フ社とともに誘致を目指す河野知事は同日県庁で取材に応じ、「整備スケジュールは分かっていないが、今後も適地であることをアピールし続けたい」。とのこと。
宮崎市の戸数正市長は同日あつた定例会見で「(解体で)次のステップに進むためのスタートラインに立った。更地になることでNTCの誘致も前に進み始めるのではないか」と期待感を示した。
隣接する立体駐車場は対象外
オーシャンドームに隣接する立体駐車場は、「水平線の花火と音楽」など近隣で開催される大規模イベントの臨時駐車場としてこれまで利用されてきましたので、心配でしたが、駐車場は取り壊し対象外のようです。過去に書いた関連記事
シーガイア・オーシャンドーム等の利用、活用策を宮崎県などが公募~(断念・解体)シーガイア関連の歴史 概要
- 1988年 [昭和63年] 7月 リゾート法による第1次承認
- 1988年 [昭和63年] 12月 フェニックスリゾート(株)設立
- 1993年 [平成5年] 7月 第1期施設オープン(オーシャンドーム、コテージ等)
- 1994年 [平成6年] 10月 第2期施設オープン=グランドオープン(ホテルオーシャン45、コンベンションセンター等)
- 1995年 [平成7年] 6月 全面開業後初の決算で127億円の営業損失
- 1999年 [平成11年] 6月 99年3月決算で累積赤字1218億円が判明
- 2000年 [平成12年] 1月 県が60億円拠出の「国際コンベンションリゾートみやざき振興基金」から25億円交付
- 2000年 [平成12年] 7月 主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)宮崎外相会合開催
- 2000年 [平成12年] 9月 自主再建を断念。外部資本による再建の検討に入る
- 2001年 [平成13年] 2月 宮崎地裁に会社更生法適用を申請 負債総額は2,762億円、グループで 3261億円
- 2001年 [平成13年] 6月 リップルウッド・ホールディングスL.L.Cとのスポンサーシップ契約の締結 買収額は 162億円
- 2001年 [平成13年] 9月 フェニックス自然動物園を宮崎市に10億円で売却
- 2001年 [平成13年] 12月 トゥルーン・ゴルフ社と業務委託契約締結
- 2002年 [平成14年] 1月 スターウッド社と業務委託契約を締結し、シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートの運営を開始
- 2002年 [平成14年] 12月 トム・ワトソンゴルフコースのクラブハウス閉鎖
- 2002年 [平成14年] 12月 デビット・デュバル・ゴルフアカデミー開設
- 2003年 [平成15年] 4月 オーシャンドーム季節営業導入(4〜5月、7〜12月)
- 2004年 [平成16年] 10月 温泉施設「松泉宮」オープン ゴルフアカデミーなど総額100億円を超える第二期開発計画終了
- 2005年 [平成17年] 10月 スターウッド社との業務委託提携をフランチャイズ契約へ変更
- 2007年 [平成19年] 1月 デビッド・デュバル・ゴルフアカデミーを改称し、フェニックス・ゴルフ・アカデミーとして運営を開始
- 2007年 [平成19年] 4月 トゥルーン・ゴルフ社との業務委託契約を終了し、自主運営開始
- 2007年 [平成19年] 7月 初の営業黒字達成を発表
- 2007年 [平成19年] 9月 オーシャンドーム、ショッピングプラザ閉鎖
- 2009年 [平成21年] オーシャンドームの無償譲渡を県と市に打診、県と市は検討の結果、拒否
- 2010年 [平成22年] 3月 100%子会社の北郷リゾートを韓国の東光グループへの売却を発表
- 2010年 [平成22年] 6月 10年3月期連結決算で開業以来初の最終黒字
- 2011年 [平成23年] 1月 スポーツリゾートを前面に押し出す戦略 MOVE IT!(ムーブ・イット)開始
- 2011年 [平成23年] 6月 11年3月期で再び最終赤字に転落
- 2011年 [平成23年] 9月 100%子会社の高原カントリークラブを東光グループへ売却
- 2012年 [平成24年] 2月23日 セガ・サミーが買収を発表(買収金額4億円)債務返済54億円貸付
- 2014年 [平成26年] 8月1日 オーシャンドーム解体・サンホテルフェニックス、2015年6月末営業終了を発表
- 2016年 [平成28年] 8月4日 オーシャンドーム、オーシャンプラザ・解体工事はじまる。
〜 昔撮った写真 〜
シーガイア・オーシャンドームがオープンした頃は、関東に住んでいたのですが、宮崎にはきれいな海があるのにプール?と思っておりました。
今でこそ、近くに人工ビーチ「サンビーチ一ッ葉」が作られ、遊泳可能となりましたが、あの辺りの海岸は急に深くなっていたり、沖へ流れる潮流があったりして、遊泳できなかったんですよね。
オーシャンドームは結局、一度も行くことなく、閉鎖、取り壊しとなってしまいました。
宮崎県人としては、なんだかちょっと寂しいですね。
2017年1月19日追記
ほぼ解体された写真が朝日新聞サイトに掲載されておりました。
オーシャンドーム、跡形もなく 進む解体 宮崎
2017年1月17日21時05分
➡ 朝日新聞サイト内ページ
その後書いたブログ記事
➡ 旧シーガイア・オーシャンドーム跡地に「屋外型トレ ーニングセンター」
➡ 解体が進むオーシャンドーム
− シーガイア・オーシャンドーム解体工事始まる。 −