新緑と水 関之尾の滝 甌穴群 南前用水路
Posted morimori / 2018.06.14 Thursday / 23:46
先日、久々 都城市の「関之尾の滝」周辺を歩いて来ました。
新緑に包まれ、マイナスイオンたっぷり、癒されました。
大滝前にかかる吊り橋を渡り、左へ向かうと、南川水路の方に出ます。今回初めて南川水路周辺も歩きましたが、丁度田植えの季節で、その風景にも癒されました。
関之尾の滝 大滝
関之尾の滝 大滝
関之尾の滝は、幅 約40メートル、高さ 約18メートルにも及ぶ大滝、そして木々の間から流れ落ちる男滝、女滝の3つの滝があり、日本の滝100選にも選ばれた名瀑です。
※女滝、男滝は農業用水路のために明治時代に開削した人口の滝であり、規模も小さく、映えるものでもないので割愛(^^;)
吊り橋
大滝の下流側に、吊り橋があり、滝を近くで見ることが出来ます。関之尾の滝(吊り橋袂付近にて)
関之尾の甌穴群(おうけつぐん)
大滝の上の部分には、甌穴が広がります。昨日、白鳥山展望台から見た「加久藤盆地(加久藤カルデラ)」の写真を掲載しましたが、この関之尾の甌穴群(おうけつぐん)は、約34万年前の加久藤火砕流でできた地層(溶結凝灰岩層)に、霧島山地から流れ出た清流が流れ込み、小さな石や岩石の破片が回転することで、穴が開き出来たものです。
最大幅80メートル、長さ600メートルの規模は、世界一とも言われており、地質学上も貴重なこの甌穴群は、国の天然記念物に指定されております。
関之尾の甌穴(おうけつ). 国指定天然記念物
関之尾の甌穴(せきのおのおうけつ)・ 国指定天然記念物
関之尾の甌穴(せきのおのおうけつ)・ 国指定天然記念物
高千穂の高千穂峡は、阿蘇の溶岩の跡を五ヶ瀬川が侵食したものですし・・国の天然記念物に答申されている日向岬の柱状節理なども火山で出来たものだし、宮崎の美しい自然景観は火山が生み出しているものも少なくないようです。
歴史的に価値の高い用水路
関之尾公園内は、宮崎県を代表する、歴史的に価値の高い用水路が3路線あります。南前用水路
(貞享2年(1685)完成/水路の長さ 7,200m 田のかんがい面積 170ha)
貞享2年(1685)に領主島津久理の命を受けた、家老川上久隆が監督し、関之尾の滝の上流300m右岸の岩山を掘り抜く難工事のすえ、完成したものです。明治19年(1886)に坂元源兵衛が開いた川崎用水路と統合延長され、その後の改修事業により現在のかんがい面積となりました。
周辺には他に
前田用水路
(明治34年(1901)完成/水路の長さ 7,045m 田のかんがい面積 278ha)
北前用水路
(明治32年(1889)完成/水路の長さ 5,100m 田のかんがい面積 68ha)
がある。
現在も400ヘクタール以上の水田に水を供給しているとのことです。
南前用水路 遊歩道先端付近
南前用水路に沿った遊歩道の上流先端付近は、左右を水が流れ、マイナスイオンピーク地点、五感でかなり心地よく感じます。滝の一般観光客はまず来ませんし、森に囲まれた「リラクゼーションスポット」です。
南前用水路
南前用水路
関之尾の滝にて
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➡ 関之尾の滝
※関之尾の滝は霧島ジオパークに属しております。
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