【 追記 】 その後、見学しました、以下に会場の様子、面の写真などを掲載。
➡ 宮崎県立図書館 特別展「神々の面(おもて)」見学
昨日、県立図書館で入手したチラシ「神々の
面」面師 本井繁意の世界 のご紹介。
宮崎県在住の神楽面師、本井繁意氏が制作した12の神楽面と、神楽面制作に用いる道具や面の制作過程を展示。さらに宮崎県内の神楽一覧も展示。
第35回国民文化祭・みやざき2020 第20回全国障害者芸術・文化祭みやざき大会プレイベント
記紀編纂1300年記念事業
令和元年度宮崎県立図書館特別展 「神々の面」面師の世界
*脱字がありましたので今回掲載に際し勝手に追記修正
開催日時:2019年11月2日(土)〜2019年12月15日(日)
会期中の休館日:11/5(火)、11/11(月)、11/18(月)、11/25(月)、12/2(月)、12/9(月)
会場:宮崎県立図書館2F 特別展示室(開室時間9:00〜17:00)
平成4年に宮崎県教育委員会が実施した調査によると、本県には、204の神楽の保存継承団体が存在し、約350の集落で神楽が催行されています。国内で200を越える神楽の保存団体が存在する県は、7県しかないことから見ても、本県は、日本有数の神楽伝承地域と言えるでしょう。
本展示会で紹介する面師の本井繁意氏は、これまで500を越える神楽面を制作されてきました。本井氏は、本来の面の特徴を正確に残すために、面の細部を計測して制作にあっています。また、塗料や髭などの装飾品もオリジナルと同じ色や材質を使用し、面によっては、
表面の塗装の落ち具合も正確に再現しています。
今回の展示では、本井氏が制作した神楽面を通して、県内各地に息づく独創的な神々と演目を紹介いたします。また、宮崎が日本有数の神楽伝承地域であることを知っていただけるよう県内の神楽の一覧表も展示いたします。
本井繁意(もといしげい)氏
1942年11月2日生まれ。高校卒業後、宮崎県警に就く。独学で面打ちを習得。平成9、10年西都市美術展特選。平成11年県指定文化財上山路毘沙門天を補修。現在も多くの神楽面の制作を行っている。
主な展示物
県内各地の独創的な神々
- 手名槌の尊(西都市 南方神社)
- 足名槌の尊(西都市 南方神社)
- 金山(宮崎市 大島神社)
- 神面(西都市 寒川神社)
- 山の神(西都市 寒川神社)
- 鬼神(西都市 平郡神社)
- 手力(宮崎市 巨田神社)
- 烏兎鬼神 (西都市 尾八重神社)
- 大神(西都市 宿神社)
- 老舞(西都市 南方神社)
- 宿神(西都市 湯之片神社)
- 注連鬼神(宮崎市 船引神社)
宮崎県神楽一覧
神楽面制作過程
・エ程過程資料
・神楽面制作道具
チラシに記載されている臨時駐車場の位置 (
GoogleMap)
図書館までは少し歩きますが、空いてますし、公園内の駐車場より停めやすいです。
開幕まで一週間切っているのに、インターネットを検索してもこういった情報が出ていないのは勿体ない。
(後日、県立図書館のサイトで
関連ページを見つけたが、訂正更新されていないようで、若干異なる部分があった。)
神楽ではもう見る事の出来ない(平成元年寒川は廃村となった。)、寒川神社の神面・山の神は貴重。
以前見たドキュメンタリー映画「寒川」の中の神楽で出て来る神面なのかも知れません。
➡ 映画寒川 —予告篇—(2007年)
宮崎市 大島神社の「金山」は10年程前に、大島神社での神楽奉納の後、保存会の方から他の面含め、特別に見せて頂いたことがあります。
〔余談〕
「烏兎」
展示物にある「烏兎鬼神」(西都市尾八重神社)の「烏兎」は、「うと」と読むのでしょう。
現在の尾八重神楽では、「烏兎鬼神」といった舞は無いです。
神社から神庭(こうや)へと神様を先導する役目とのこと。
ネットで「烏兎」自体を検索すると、"中国の伝説では、太陽には三本足のカラスが棲み、月にはウサギが棲むとされた。カラスが太陽、ウサギが月で、日月を「烏兎」と表すようになり、「年月」「歳月」の意味でも用いるようになった。"といったような説明もありました。
三本足と言えば、神武東征の時の八咫烏(ヤタガラス)を思い出しますね。
野島(のしま)神楽の「たちから」の採りものにも「烏兎」が描かれておりました。
野島神楽 たちから(岩戸開き)
野島神楽 たちから(岩戸開き)
野島神楽は、宮崎市内海鎮座 野島神社の境内にて、例年11月23日の大祭に昼神楽として奉納されております。
【 追記 】
ディスカバー宮崎サイトに、同展示会の案内が掲載してありあました。
➡ ディスカバー宮崎
展示される面ですが、当方が入手したチラシと違い古いようで、一部記載違い(烏兎鬼神がカラス天狗など)のままのようです。
【 追記2 】 朝日新聞記事リンク
【 追記3 】
烏兎(うと)鬼神(西都市 尾八重神社)について、展示会での説明を引用します。
尾八重神楽は山間部の生活や狩猟の様子を表わした舞いが多く、修験者の山渡りや石跳行によく似た「からす飛び」という所作があります。
また、修験者が修行で山に籠っている時に唯一下界の事を知る手段として烏(からす)を使鳥としていたことから、修行の守護神や神々を先導する神と言われています。