えびの高原硫黄山 火口警報1週間 えびの観光客減
Posted morimori / 2016.03.06 Sunday / 23:37
→ 毎日新聞3月6日記事
毎日新聞の見出し
<硫黄山>火口警報1週間 えびの観光風評被害では・・・これこそ「風評被害」の風評。誤解を招きそうな気もします。
現時点で、適切な見出しは、本文同様、「風評被害を懸念」ではないでしょうか?
>火口の半径1キロ内の立ち入り規制が続き、地元は風評被害による高原全体の観光客減少を懸念する。
>えびの高原荘は立ち入り規制範囲から外れているものの、警報発令から今月3日までに21件156人の宿泊がキャンセルされたという。
4日のMRTニュースでは
警報の発表後、4日までに約140人分の宿泊がキャンセル。ともありました。
同ニュースでは、レストランや売店を備える「足湯の駅えびの高原」でも、これまでに約260人分がキャンセル、新たな予約もない状況だとのことです。
えびの高原の硫黄山の小規模噴火の可能性があり、噴火警戒レベル2相当の火口周辺警報(火口周辺危険)発表、自治体による(概ね)1Km規制が出ている以上、えびの高原への不要不急の訪問を控える方も多くいらっしゃると思います。
「えびの高原荘」も硫黄山から、1.2Km程度の位置にありますし、周辺の一部の登山コース規制により、楽しみも減っておりますし、えびの高原スケート場も2月末でシーズンオフ、県道1号線も小林側はえびの高原三叉路付近から通行止、これら、正しい情報を得て、自己判断で行かないのは「風評被害」ではないと思います。「安全第一」を考えれば致し方ないことかと思います。
〜 噴気孔から1Km(画像 © 2016Google. 地図データー © 2016Google.ZENRIN) 〜
− 黄色は現状の噴気孔付近を中心とした1Km圏 −
− 黄色は現状の噴気孔付近を中心とした1Km圏 −
トレッキング関連では、メインとなる「韓国岳」もメインコースが登れないのが一番の痛手、一応、大浪池を経由するコースもありますが、距離も倍あり(2Km→4Km)、大浪池からの階段登りのコースは辛く、眺望もあまり望めず、あまり人気の無いコースです。
大浪池の登山口に車を停めて、登る方も多いと思います。
一方、えびの高原周辺の「池めぐりコース」は、今回の1Km規制で、池めぐりコースを周回出来なくなり、六観音御池で折り返しになります。
〜 霧島山登山道規制状況 2016年2月28日 〜
硫黄山周辺道路沿いの無料駐車スペースも利用出来ませんし、一帯の登山客が減るのは、当然のこと、致し方ないことかと思います。
活動がおさまるまで、今はじっと我慢するしかないと思います。
ミヤマミリシマの季節になれば、増えてくると思います。
それまでに、活動が落ち着き、1Km規制が解除になって欲しいものです。
〜 韓国岳山頂付近にて 〜
平成28年2月28日11時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台発表
<霧島山に火口周辺警報(火口周辺危険)を発表>
えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では小規模な噴火の可能性がありますので、警戒してください。
<噴火予報(活火山であることに留意)から火口周辺警報(火口周辺危険)に引上げ>
防災上の警戒事項等
えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。
【情報追記】
2月28日以降の火山性地震推移
2月29日1回、3月1日1回、2日0回、3日1回、4日2回、5日3回、6日1回、7日15時まで1回。だいち2号干渉SARによる地殻変動解析(3/8 速報値)
3月8日に国土地理院より発表された、期間(2016年2月8日〜2016年3月7日)の解析では、ノイズレベルを超えるような変動は見られないようです。気象庁の火口周辺警報の解除についての判断基準
火山性地震が1日に、おおむね10回以上発生しない日が約1か月続くことや、山体膨張などの地殻変動がみられないことなどを警報解除の判断基準としているようです。規制から二週間
硫黄山周辺、観光客が減少 火口周辺警報2週間(2016.03.16 読売新聞)抜粋 引用
- 晴天に恵まれた土曜日の今月12日午後1時頃、硫黄山から約1キロ離れたえびの高原の、約100台分の駐車場に止まっていたのは15台ほどだった。駐車場を管理する自然公園財団の男性は「平年と比べて、明らかに台数が少ない」と話した。
- 駐車場から約200メートル先にある国民宿舎えびの高原荘では、警報発表後、宿泊予定客から「噴火が心配」などとするキャンセルが約30件あったという。
- 現在までに火山性地震の1日あたりの発生回数は0〜3回と落ち着いており、早ければ4月上旬にも解除される見通しだ。
3/26追記:硫黄山噴気地帯南東側で新たな噴気地帯を確認
福岡管区気象台は3月25日、24日に行った現地調査で、これれまで確認されている噴気地帯の南東側に新たな噴気地帯を確認したと発表。ただ、火山性地震は少ない状態で経過しており、同気象台は「火山活動が極端に活発化したとは捉えていない」としている。
【追記】3月29日えびの高原 硫黄山の火口周辺警報が解除になり、「活火山であることに留意」に引き下げられました。
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