宮崎平野部の春神楽「潮嶽(うしおだけ)神楽」奉納・見学
Posted morimori / 2024.02.12 Monday / 23:28
2月11日(建国記念の日)日南市北郷町鎮座「潮嶽神社」(佐師正朗宮司)の春の大祭で「潮嶽神楽」が奉納され、見学して来ました。
潮嶽神社は全国で唯一、ホデリノミコト(海幸彦)を主祭神として祀る神社です。
ヒコホホデミノミコト(山幸彦)に追われたホデリノミコト(海幸彦)がこの地にたどり着き、宮殿を建てられ、その後が神社になったという言い伝えがあり、潮嶽神社縁起によると、ホデリノミコト(海幸彦)は このあたりを治められ、隼人の祖となったと伝えらています。
➡ 当サイト内、潮嶽神社 WebPage
潮嶽神楽の起源は詳らかではありませんが、寛文年間(1661 - 1673)の銘のある神楽 面をはじめ十二面の神楽面が残り、神楽関係の文書としては「潮嶽神社神事宝典」に文化三年(1808)鵜戸神宮御遷宮にあたっての奉仕の番付があります。
かつては徹宵神楽として36番が舞われていたようです。
潮嶽神楽についての詳細は以下をご覧ください。
➡ 潮嶽神楽
現在、「潮嶽神楽」は「春大祭」(2月11日)の日に奉納、宮崎県平野部の春神楽(作神楽)の幕開きを告げる神楽で、午前9:30頃より神事の後 11:00頃より昼食をはさみ、15番が奉納されております。
潮嶽神楽は、豊作を祈願する作神楽の「御笠舞」や「箕取り舞」
潮嶽神社の御祭神に関わり深い「魚釣り舞」
その唱儀から霧島信仰をうかがわせる「鉾舞」「鬼神舞」
子孫繁栄を説く「直舞」、天の岩戸開きに由来する「阿智女舞」「手力舞」などが舞われます。
潮嶽神社「春大祭」おおよその時間
09:30頃〜参進 本殿にて祭事・献饌のお供え・祝詞・巫女舞・福種子下ろし
11:00頃〜潮嶽神楽(午前の部)
12:15頃〜昼食休憩 ふるまい(猪汁、おにぎり等)
12:35頃〜14:30頃 潮嶽神楽(午後の部)
今日は 昼神楽という事もあり 身軽 カメラも超軽い一眼 EOS R10+RF-S18-150レンズセットのみ持参。のんびり「春神楽」を楽みました。
肖像権・プライバシー権について
神楽を舞われている方、神楽関係者以外の観客の方については、肖像権、プライバシー権の観点より、インターネット公開時に あらかじめ顔にボカシ処理を行っております。何か問題等ございましたらメールを頂ければ、すぐに対処しますのでご連絡をお願いします。
奉者舞 (ニ人舞)
神楽奉納にあたって、神にお仕えする社人によって舞われる最初の舞。
奉者舞
一番鬼神舞 (一人舞)
金色の天冠鬼神の面を着け、鬼神捧と扇子を持ち、華麗に舞われる。唱儀の文言から霧島信仰との関わリが伺われる舞。
一番鬼神舞
繰り下ろし舞 (六人舞)
五色幣に彩られた標山から天蓋への神下ろしの舞。五色の帯と鏡形等の付いた飾り縄をかざしながら舞う。途中、採り物は舞鈴と扇子に替わる。
繰り下ろし舞
剣舞 (一人舞)
刀を持ち舞う勇壮な舞で修験色に富む舞。襷舞から襷掛け、刀の持ち方が次々に変わる変化に富んだ舞で、刀を持っての回転は迫力がある。
剣舞
昼食 猪汁おにぎり などのふるまい
お昼は、五穀豊穣 自然の恵みに感謝しつつ、ハレの郷土食の「おもてなし」を美味しく頂きました。
3日間煮込んであるシシ肉の入った猪汁は潮嶽神楽の楽しみの一つ。美味しい。
猪汁と紅白おにぎりがふるまわれた
昼食後、たまたま隣に居合わせた、女性の方とお話すると、宮崎市在住とのことで、栂尾神楽・桂大神楽・銀鏡神楽・大晦日〜元旦の船引神社の夜神楽等々各地の神楽に行かており、しかも先日の神楽学フォーラムにも行かれたようで、かなり神楽が好きのな様子でした。