日向市東郷町 / 児湯郡都農町 / 都城市高崎町(2) / 小林市野尻町/宮崎市田野町で高病原性鳥インフルエンザ(合計33万5000羽)
Posted morimori / 2020.12.03 Thursday / 23:23
更新・その他の情報
- 2021年2月06日 新富町の養鶏場(採卵鶏約24万羽)で、高病原性鳥インフルエンザが疑われる事例が発生。PCR検査の結果、7日朝7時、疑似患畜と確定。県内では今シーズン11例目。
- 2021年1月30日 宮崎県は、新富町の採卵鶏農場(8万羽飼育)で鳥インフルエンザが疑われる事例が確認されたと発表。
- 2021年1月22日午前0時、最後に残っていた制限区域が解除され、移動などの制限はすべてなくなりました。
- 12/18 宮崎市で高病原性鳥インフルエンザが疑われる事例の発生(約3.4万羽)
- 12/14日未明、日向市美々津の養鶏場(4.6万羽)で簡易検査で陽性が確認されたと発表。
- 12/14 宮崎市田野町甲の採卵鶏を飼養する養鶏場で確認された。約12.6万羽(採卵鶏)(発生農場:7万羽、関連農場:5.6万羽)
- ➡ 令和2年度 高病原性鳥インフルエンザ国内発生事例について(農水省)
- 12/9記 その後
7日 宮崎4例目 都城市高崎町(約6万羽)
8日 宮崎5例目 小林市野尻町紙屋(約4.3万羽)
で発生。
いずれも3例目の農場に近いが、往来等は無いとの事。
(詳細は県サイトをご覧ください。)
- 宮崎県における高病原性鳥インフルエンザ発生状況(令和2年12月4日現在)PDF(宮崎県農政水産部)
- 防疫作業には、地元市町職員等に加え、自衛隊、JAグループ、県建設業協会、県トラック協会など関連団体・企業及び国(国土交通省、農林水産省)等が協力。
- 今回発生した、3ブロイラー養鶏場はいずれも今年、県が国の飼養衛生管理基準により立ち入り検査を行い「行政指導の必要は無い」と判断されていた。
- 12/3 19:00 今回発生した3農場の鶏の処分・埋却・発生農場の防疫措置はすべて完了している。
- 12/3 今回、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認確認された3つの養鶏場の地図を見ると、いずれも近くに川があります。やはり渡りの水鳥が関係しているのでしょうか・・(渡り鳥のシーズンピークは来月にかけて続く、心配です。)
/ 追記おわり
11月5日香川県三農市で今年初の「高病原性鳥インフルエンザ」が発生、以降 香川県内で12月2日までに、10農場で発生している。
11月25日には、兵庫県淡路市、福岡県宗像市の養鶏場でも発生した。
全国一のブロイラー飼養羽数(約2800万羽 2019年2月1日時点)を誇る宮崎県では、過去の教訓を生かしつつ、防疫体制を整え、備えていたが、それでも今回 日向市東郷町、都農町、都城市高崎町の養鶏場において発生。余談を許さない状況が続きそうです。
【2020年・1例目】日向市東郷町の養鶏場(4万羽)
所在地:日向市東郷町下三ケ2225経緯
- 11月30日、13時20分に当該農場において、死亡鶏が増加した旨、延岡家畜保健衛生所が通報を受け、農場立入検査を実施。
- 同日、16時10分に延岡家畜保健衛生所が当該農場において、鳥インフルエンザの簡易検査を実施したところ、A型インフルエンザ陽性を確認。
- 同日、18時45分に宮崎家畜保健衛生所において、当該農場から持ち帰った検体について鳥インフルエンザの簡易検査を実施したところ、A型インフルエンザ陽性を確認。
- 12月1日、3時30分に宮崎家畜保健衛生所における確定検査(PCR検査)の結果、H5亜型の遺伝子が確認され、この結果を農林水産省に送付したところ、同日(12月1日)4時30分に高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜であることを確認。
- 12月1日
4:30 防疫措置開始
20:40 殺処分終了
21:00 殺処分鶏の埋却終了
- 12月2日
15:30 発生農場の防疫措置完了(農場内の清掃・消毒等)
※農場での防疫措置に係る動員者延べ約440人
- 12月2日 農林水産省は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門における検査の結果、本日、高病原性であること及びH5N8亜型であることを確認し、高病原性鳥インフルエンザの患畜であると判定。
- 今後のスケジュール(最短の場合)
搬出制限区域解除:12月13日
移動制限区域解除:12月24日午前0時
搬出制限区域内(半径10Km以内)には16農場あり、鶏を飼育していない5農場をのぞく11農場で肉用鶏約55万3千羽を飼育
高病原性鳥インフルエンザの移動搬出制限
移動制限 | 搬出制限 | |
区域 | 半径3Km以内 | 半径10Km以内 |
制限内容 | 農場外への移動 | 区域外への移動 |
防疫処置完了後の解除見通し | 最短21日 | 最短10日 |
対象 | 鶏、卵、飼料など |
➡ 鳥インフルエンザ消毒ポイント位置図及びリスト(12月1日16時時点)(PDF:529KB) (宮崎県サイト内)
この養鶏場は8月に稼働したばかりで鶏舎は新しく、県の立ち入り検査では「衛生面も含め改善指導の必要はない」とされていた。
養鶏場は川の傍のようです。
【2020年・2例目】都農町の養鶏場(3万羽)
所在地:都農町川北経緯
- 12月1日、13時30分に当該農場において、死亡鶏が増加した旨、宮崎家畜保健衛生所が通報を受け、農場立入検査を実施。
- 同日、15時25分に同家畜保健衛生所が当該農場において、鳥インフルエンザの簡易検査を実施したところ、A型インフルエンザ陽性を確認。
- 同日、17時00分に同家畜保健衛生所において、当該農場から持ち帰った検体について鳥インフルエンザの簡易検査を実施したところ、A型インフルエンザ陽性を確認。
- 同日、23時00分に同家畜保健衛生所における確定検査(PCR検査)の結果、H5亜型の遺伝子が確認され、この結果を農林水産省に送付したところ、12月2日0時30分に高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜であることを確認。同時刻、自衛隊に災害派遣を要請。
- 12月2日
0:30 防疫措置開始
5:55 殺処分終了
6:02 殺処分鶏の埋却終了
15:05 発生農場の防疫措置完了(農場内の清掃・消毒等)
※農場での防疫措置に係る動員者延べ約250人
- 12月3日 農林水産省は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門における検査の結果、高病原性であること及びH5N8亜型であることを確認し、高病原性鳥インフルエンザの患畜であると判定。
- 今後のスケジュール(最短の場合)
搬出制限区域解除:12月17日
移動制限区域解除:12月24日午前0時
宮崎県は通常、殺処分10万羽以上で自衛隊に派遣要請するが、新型コロナウイルスの対応で人手が足りないため早期要請に踏み切ったとの事。
周辺は県内最大の養鶏場の密集地で搬出制限区域内(半径10Km以内)には166農場で約633万羽のニワトリが飼育されている。
➡ 鳥インフルエンザ消毒ポイント位置図(12月2日10時時点)(PDF:215KB)(宮崎県サイト内)
県によると、今回の2つの養鶏場(日向市東郷町下三ケ、都農町川北)はおよそ20Km離れているほか、出入りする人や車両に共通点がないことから関連はないとみているようです。
この養鶏場も8月までに県の立ち入り検査が行われ「改善指導の必要はない」とされていた。
この養鶏場も近くに川があります。
【2020年・3例目】都城市高崎町の養鶏場(3万6000羽)
所在地:都城市高崎町笛水1-9、12経緯
- 12月2日、12時40分に当該農場において、死亡鶏が増加した旨、都城家畜保健衛生所が通報を受け、農場立入検査を実施。
- 同日、14時40分に同家畜保健衛生所が当該農場において、鳥インフルエンザの簡易検査を実施したところ、A型インフルエンザ陽性を確認。
- 同日、16時40分に宮崎家畜保健衛生所において、当該農場から持ち帰った検体について鳥インフルエンザの簡易検査を実施したところ、A型インフルエンザ陽性を確認。
- 同日、23時00分に同家畜保健衛生所における確定検査(PCR検査)の結果、H5亜型の遺伝子が確認され、この結果を農林水産省に送付したところ、12月3日0時30分に高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜であることを確認。
- 12月3日
0:30 防疫措置開始
11:30 殺処分終了及び殺処分鶏の埋却終了
19:00 発生農場の防疫措置完了(農場内の清掃・消毒等)
※農場での防疫措置に係る動員者は、延べ約310名(うち都城市から135名)。このほか、埋却や現地サポートとして県建設業協会及び地元消防団から約50名、都城市及び三股町から保健師等22名。
- 12月4日 農林水産省は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門における検査の結果、高病原性であること及びH5N8亜型であることを確認し、高病原性鳥インフルエンザの患畜であると判定。
- 今後のスケジュール(最短の場合)
搬出制限区域解除:12月18日
移動制限区域解除:12月25日午前0時
➡ 鳥インフルエンザ消毒ポイント位置図及びリスト(宮崎県サイト)
養鶏場から半径3キロ内に設定される移動制限区域で12農場が約58万羽、半径3〜10Kmに設定される搬出制限区域内で82農場が約380万羽を飼育。
2例目となった都農町の養鶏場と出荷先が同じですが、県では、現時点で疫学的な関連性はないとしています。
この養鶏場も8月までに県の立ち入り検査が行われ「改善指導の必要はない」とされていた。
この養鶏場も近くに川があります。
この3件で終わると良いのですが・・。
それぞれの養鶏場から半径10キロ以内では、ニワトリや卵の出荷が制限されていて、対象になるニワトリの数は1100万羽余りに上っています。
宮崎県の鳥インフルエンザ発生情報ページ
➡ 高病原性鳥インフルエンザ > (令和2年度)宮崎県内での発生に関する情報(宮崎県サイト)2011年の発生では県内13農場、約102万羽を殺処分
宮崎県内で、高病原性鳥インフルエンザが初めて確認されたのは、2007年1月、日向市東郷町でした。発生当時、たまたま隣の美郷町南郷で開催されている「師走まつり」見学に行く際、国道沿いに消毒ポイントがあり、待機中だったのか、ニューズ映像でしか見たことのなかった白い防護服を着た方の集団を見かけたのを今でも鮮明に思い出します。
(今回発生したのも同地区のようですが、水鳥が飛来しやすい環境なのだろうか? またまなのだろうか?)
その後、2011年の発生では県内13農場、約102万羽が殺処分されました。
我が国における鳥インフルエンザの分類
鳥インフルエンザは、A型インフルエンザウイルスが引き起こす鳥類の疾病です。我が国の家畜伝染病予防法では、病原性の程度及び変異の可能性によって、
高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)、低病原性鳥インフルエンザ(LPAI )及び鳥インフルエンザの三つに分類されています。
平成23年4月の同法改正前は、高病原性鳥インフルエンザ(強毒タイプ・弱毒タイプ)と鳥インフルエンザに分類されていましたが、法改正を機に国際獣疫事務局(OIE)が定めている国際的な基準に合わせるため、現在の分類に変更されました。
我が国における鳥インフルエンザの分類(農林水産省サイト)より引用